Soramimi Ride

空耳に乗って、おでかけしよう

木材・合板博物館とすみだ北斎美術館。お昼は深川めし

去年の12月にサイクリングで行ってきたところを紹介します。

新木場の「木材・合板博物館」

場所は新木場タワ―の3階と4階。エレベーターで3階まで上がると入り口があります。入場は無料です。

f:id:Sorausa:20180113133754j:plain 木場の木材・合板博物館

中に入って少し進むと、浅野吉次郎という、日本で合板生産を始めた人のコーナーがあり、手前には浅野氏が設計した、丸太を薄く削るベニヤレース1号という機械のレプリカ、壁側には様々な資料が並べられていました。

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途中から観たビデオがなかなか面白くて、結局最初からもう1回観てしまいました。ざっくりと説明しますと……

明治時代、設計士として働いていた吉次郎(ビデオの中では下の名前で呼ばれていました)は、三井物産の人から「国産の紅茶の茶箱が、イギリス製のものに比べて重いので、まったく売れないで困っている」と相談を受けたというのです。

船便では重さによって料金が決められていたので、軽い茶箱のほうが好まれたらしいのです。考えあぐねた吉次郎がイギリス製の茶箱を叩き割ってみると、それは「果物の皮のように」薄く削られた木から出来ていたのが分かりました。

それから吉次郎は試行錯誤を重ね、日本で初めての合板製造の仕組みを完成させます。機械の制作はもちろんですが、接着剤も様々な調合を試したそうです。日本の合板の歴史はここから始まったのですね。

そこから少し進むと、合板を作る工場のジオラマがあり、小さなおじさんたちが一生懸命働いていました。

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第二次世界対戦時に集成材と合板合板で作られた、アメリカの戦闘機についてのパネルと、日本製の積層板で作られたプロペラなどが一緒に展示されているコーナーもありました。どちらも木材はカバ(バーチ)が用いられていたようです。

なんでラケットやゴルフ用品も置かれているかな?と思ったのですが、帰ってから調べてみると、積層板とは薄い板を重ねて樹脂を浸透させ、強度を出したものをいうらしく、その関連でここに一緒に展示されていたようです。

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この他にも、ここでは紹介しきれないくらいの沢山の展示があり、これで無料なんて、ちょっとびっくり。

博物館としての展示は3階がメインで、4階に行くと、ミュージアムショップやワークショップ、図書や資料のコーナーなどがありました。ミュージアムショップで木製のピンバッジを見つけ、売上は東日本大震災の募金に使われるそうなので、1つ記念に買いました。

ロビーには、1962年に太平洋単独横断をした堀江謙一さんの合板製のヨット「マーメード号」のレプリカが展示されていました。

よく見るとものすごく小さくて、よくこれで太平洋を横断したものだ、とため息が出ました。本物はサンフランシスコの国立海洋博物館にあるそうです。

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お近くにお住まいの方やDIY好きの方、機会があったらぜひ行ってみてくださいね。(^_^)

お昼は「深川宿」で深川めし

木材・合板博物館を出てから、お昼ごはんのお店を探すことになったのですが、深川めしがどうも気になります。

数ヶ月前のサイクリングの時、お昼に深川めしが食べたくなり、ネット検索してみると、ぶっかけと炊き込みの両方が食べられるというお店を発見。食べ比べもいいな〜と思って行ってみたのですが、残念なことにその日はお休みで、仕方がないので別のお店で炊き込みを食べました。

その時、私が行きたかったのは「深川宿 富岡八幡店」なのですが、その後、年末に富岡八幡宮宮司の殺人事件が起きて、テレビではその報道がひっきりなしに流れていました。今回サイクリングで近くまで来て、ちょっと縁起が悪いかなーと迷いはあったものの、思い切って入ってみることに。

深川宿 富岡八幡店

お昼時を少し過ぎていたのですが、テーブル席はほぼ埋まっており、畳席の大テーブルで合席となったのですが、テーブル席が空いた時に女性の店員さんが「移ってもいいですよ」と勧めてくれたので、移らせてもらいました。

出されたお料理は、どれも美味しかったです。ぶっかけは味噌煮込みのような、ちょっと濃い目の味付けで、逆に炊き込みは塩味を抑えて、あっさりと仕上げられていました。野菜の煮込みは、薄めのお出汁味。ぶっかけの濃い目の味で、薄味の炊き込みや煮込みなどを一緒に食べていくと、最後に丁度よく食べ終わる、という感じでした。

実は、私はあまり煮込まないタイプのぶっかけの方が好きなのですが、炊き込みと合わせる場合、味にメリハリがあったほうがいいのでしょうね。

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食後には、デザートの葛切りも付いてきて、おいしくいただきました。お膳についていた白玉のゴマあん添えも美味しかったけど、やっぱり甘いものは別腹ですね。

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女性の店員さんは、席の案内やお料理の説明をしっかりしてくれましたが、男性の店員さんは、あまり細かな説明はしないようでした。

でも食後、お客さんが少ない時間帯になってきたあたりで、私がサイクリングウェアを着ていることに気がついたのか、「サイクリングは、どこから来られたんですか?」と、話をふってくれて、ちょっとだけ雑談をしました。

サイクリストにやさしいお店のようで、良かったです。

私はサイクリングで出かけた際、できるだけカジュアルな飲食店を選んで入るようにはしていますが、お店によっては、サイクルウェアを着て入ると、店員さんの表情が固くなったり、空席はたくさんあるのに、入口に近い狭いカウンター席の端っこに案内されたりすることがあります。

ウェアに汗や泥汚れを付けて入ったことはほとんどないし、デザインもそんなに派手ではなく、ジョギングウェアを少しスポーティーにしたくらいの感じです。でもそういうお店は、スポーツウェア全般がダメなのかもしれません。

サイクリストにやさしくて味が好みのお店なら、何度でも行っていますが、そうでないところは、普段着でもあまり行く気がしませんね。(^ ^; 

すみだ北斎美術館」で、めでたいづくし

f:id:Sorausa:20180113170355j:plain すみだ北斎美術館

お昼のお店で料理ができるまでの間に、他に面白そうなところはないかと地図を眺めていたら、そこからほぼ真北に「すみだ北斎美術館」があることに気づきました。

行ってみると、北斎の様々な作風の作品や、版画の工程などを知ることが出来て良かったです。

ただ、常設展はレプリカのみで400円、企画展と常設展のセットで1000円はちょっと高いかな。午前中「木材・合板博物館」に行ってきたので特にそう感じるのかも。でも常設は小・中学生が無料なので、大人は子供の教育のために負担してね、ということなのかな。あと、美術品は保管するのに気もお金もつかうのかもしれませんね。

私が行った時の企画展は「めでたい北斎~まるっとまるごと福づくし~ (2017年11月21日~2018年1月21日)」で、七福神や仏像、神社仏閣の名所など、めでたいものが題材となっている作品が集められていました。

北斎は、反物の図柄を作るデザイナーのような仕事もしていたそうで、鯛中鯛という、鯛の中にある鯛の形をした骨をモチーフにした図柄が特に面白かったです。撮影NGだったので、残念ながら写真がありません。

撮影についてですが、館内の壁に真っ赤な撮影NGマークがあちこちに貼られていたので、てっきり全部NGかと思っていました。しかし、改めてサイトの説明をよく読んでみると、常設展はOKのようです(一部を除く)。

帰り道の1枚

隅田川沿いを走って帰りましたが、屋形船に明かりが灯っていて、きれいでした。

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